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しなやかな血管を保ちましょう
私たちの血管は、すべてつなげると約10万km。なんと地球2周半分もあります。それは、全身で数十兆個もある細胞のすべてとつながり、酸素や栄養、ホルモン、免疫物質などを送り届けているためです。 体のすみずみの細胞とつながっているのは、動脈や静脈など太い血管の先にある「毛細血管」です。血管の99%以上(面積比として)をこの毛細血管が占めており、アンチエイジングの領域では、動脈や静脈よりも毛細血管のメンテナンスが注目されています。 毛細血管は、髪の毛の10分の1というほど細いので、詰まりやすく、流れが悪くなりがちです。すると血管が切れ切れになったり、消えていきます。こうした血管を「ゴースト血管」と呼びます。 ゴースト血管が増えると、肌や内臓、その他、体のあらゆるところに栄養や酸素が届けられなくなります。すると細胞の再生や修復が滞って、全身の老化が進んでいくのです。ゴースト化を防ぐには、血管を良い状態に保つ必要があります。
●抗酸化、抗糖化に働く食べ物を摂る 血管を衰えさせる大敵となるのが、活性酸素で細胞がさびてしまう「酸化」。そして、タンパク質と糖質が結びついて体を焦げさせる「糖化」です。これらの予防に有効な食品を積極的に摂りましょう。 〈酸化や糖化を防ぐ食品〉・野菜や果物は、抗酸化に働くビタミン類や「ポリフェノール」が豊富 ・魚の油やアマニ油、えごま油など、良い油の「オメガ3系脂肪酸」は酸化を防ぐ ・玄米や全粒粉など、未精製の炭水化物食品は糖化を防ぐ ・納豆、オクラ、メカブ、やまいもなどの「ネバネバ食品」は、糖化の予防に 食べ方のポイントとしては、ごはんやパンなどの炭水化物を後回しにすること。「ベジファースト」として、野菜から食べることがすすめられていますが、ミートファーストとして肉や魚、汁物を先に食べてもかまいません。また、よく噛みながらゆっくり時間をかけて食べて、血管を傷つける血糖値の上昇を防ぎましょう。
●油物、甘い物を控える 油には良い油と悪い油があります。揚げ物やスナック菓子、加工食品に含まれる油は、酸化が進んでいたり、「トランス脂肪酸」という体に悪い油が多いので、なるべく控えましょう。また、糖質の多いスイーツなどは、悪玉コレステロールや中性脂肪を増やし、血管の弾力を失わせたり、詰まりやすくします。
●塩分を控える 塩分を取り過ぎると、高血圧を招きます。強い圧力で血流が血管壁に当たるので、血管が傷つきやすく、カチカチ血管の原因に。塩分の摂取量は1日6g未満が理想です。外食のラーメン1杯で塩分量6gとされるので、スープをすべて飲まないなど、外食でも塩分を減らす工夫をしていきましょう。
●アルコールを摂りすぎない お酒の飲み過ぎで肝臓の働きが低下すると、脂質異常が起こり、カチカチ血管が進行します。1日にワインで1杯程度のアルコール量なら、血流を良くする効果があるとされるので適量を守って。また肝臓の再生、修復には48時間かかるといわれるので、週2日の休肝日を取りましょう。
●タバコはやめる タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素は、血管をギュッと縮めるよう作用し、傷つけることがわかっています。禁煙は、最も効果的な血管のアンチエイジングと言えます。
●体を動かす 血管をしなやかに保つには「一酸化窒素(NO)」という物質が必要です。これには、血管をやわらかくする働きがあり「血管の若返りホルモン」とも呼ばれています。NOは血管の内皮細胞からつくられますが、その分泌を促すのは、血流による刺激。そこで効果的なのが運動です。ウォーキングなどの軽い運動でよいので、毎日続けることが大切です。ウォーキングは1日1時間が理想ですが、30分は歩いてほしいもの。これにより、血管がやわらかく保たれると考えられます。 ●良い睡眠を十分とる・ストレスを減らす 睡眠不足だったり、ストレスが多いと、体が緊張状態になり、血管がギュッと縮んだ状態が続きます。さらに、血管を縮める「コルチゾール」というストレスホルモンも多く分泌されるようになります。血管が縮まると、血圧が上がり、血管のカチカチ化が進みます。睡眠は7時間程度しっかり取り、寝る時間と起きる時間はなるべく一定にするなど、睡眠リズムを整えるよう心がけましょう。また、リラックスする時間を充実させて、ストレスをやわらげることも大切です。 血管は目に見えず、痛くもかゆくもなりませんが、肌の衰え、疲れやすさ、さまざまな不調によってSOSを出しています。ご紹介した血管に良い生活を、3カ月は続けてください。細胞が生まれ変わり、不調の改善が実感できるのではないでしょうか。年を重ねても若々しい心身を保つため、今日から始めていきましょう。